今回はちょっと汚れがひどい過ぎるロレックスの修理。
修理というかお掃除。
ガラスの内側に錆びみたいな物が付いているとのこと。
実は以前に同じようにガラスの内側に錆が見られたので、ムーブメントを外して内側の掃除をしました。
でも数か月してまた同じ症状。
明らかに何かがおかしいので今回はベゼル側を全部オーバーホールさせていただくという許可をいただきお預かり。
写真のようにとりあえずベゼルを外しました・・・
見ていただければここは一目瞭然。
半端ない汚れ。
今回はこのインナーベゼル?青色の部分なんですが(交換可能)
そこが何か所か割れているんです。
なのであんまり強くお掃除できないのがこれまた大変。
で、そもそものガラス内側の汚れというのが、
見えますかね?
6時位置の内側に何か茶色いものが浸食しているのが・・・
今回も最初はここを内側から拭いていただければ良いよというお話だったんですけど。
やっぱり気になりすぎるので一回ベゼルのオーバーホールをご提案させていただきました。
提案したのは良いんですが・・・
ベゼルの下に入っているガラスを固定しているインナーベゼル?名前はちょっと分かりませんが・・・
そこが錆と汚れで本当に今までに巡り合ったことのない硬さ!!!!!
ちょっと途中で心が折れそうになりそうなくらい。
傷をつけないように外すってのがここまで硬いと本当に難易度がめちゃ上がるんですよ!
これは時計屋さんにしか分からないかと・・・
なのでよれるだけやって外れなかったらロレックスにお願いしようと思いました。
ムーブメントを外して、このインナーベゼル。
分かりにくいですよね。
このガラスを外すために必要な作業。
正直2~3日掛けてこのインナーベゼルを傷つけないように外しましたから。
時間が掛かっています。(修理代をもう少しいただきたかった位・・・こんなはずじゃなかったので。)
2~3日掛けて外したインナーのベゼルの部分。
ヤバいくらいの汚れと錆。
もちろんパッキンもダメになっているのでそこも新品に交換。
でも外れた事に感動。
やればできる!って思いました。
一つレベルアップした感じ。
こんな修理をさせていただきありがとうございます。
ケース側もめちゃ汚れていたのでお掃除して綺麗にしましたからね☆
今回はガラスパッキンはだめだと思っていたのですでに新品にガラスパッキンを発注済み。
ガラスパッキンはガラスを一度外したらもう使い物にならない素材なので、ガラス外した時点で新品交換が必要な部品です。
でもここまで汚れてるのは初めてかも。(まだまだ修行不足なんでしょうね!)
予想通り過ぎるガラスパッキンの劣化!!!
外そうとしたら簡単に割れましたから。(ガラスパッキンが)
そしたらサファイアガラスの方にもぎっちりと錆が!!!
ここも丁寧につまようじでお掃除。
なかなか手間がかかります。
そして今回の一番の汚れがここ!
ベゼル内側。
写真(一番右)はつまようじで汚れを書き出している最中なんですがその時点で写真の汚れの多さ!!!!!
ベゼルって使っていると周りが悪くなりますよね?
これはロレックスに限らずですが。
で!
お客様が自分でやってしまうNG行動が・・・
そこに陣滑油的な何かを吹き付ける!
実際今回のこのロレックスサブマリーナのお客様もやってましたから。
声を大にして言います。
『絶対にやっちゃだめ!!!!!』
油と汚れが合体して固着します!
そしてべちゃべちゃの状態でこの内側にずっと居候し続けるので、今回みたいにガラスパッキンから浸食してしまう事がある。
ガラスパッキンも傷みやすくなる?気がします。
ここを丁寧に掃除して、新しいガラスパッキンとインナーベゼルのパッキンを交換して、元通り組みあげて終了。
裏蓋の傷が気になるとのことでしたので。
ここの4か所くらいの傷ですね。
ここも今回は磨いて消しました☆
これにて本当に修理終了とさせていただきました。
久々にちょっとてこずった修理でした。
皆様時計は大切に扱ってください。
分からないことは近くの時計屋さんに聞いてからにしてくださいね。
あなたの大切な時計がずっと元気で調子よく動き続けてくれるように当店もサポートさせていただきます。
時計修理の事でなにかお手伝いできることがありましたら函南のARAKAWAに。